東洋医学の基礎知識

東洋医学の基礎知識① 陰陽論

皆さんこんにちは!獣医&動物鍼灸師のnaoです。

 

これからたくさん、鍼灸治療のすばらしさについて語っていきたいのですが、それに合わせて、簡単に東洋医学の基礎知識についてもお話していけたらなと思っています(*^_^*)

 

考え方のベースを知っておくと、病状の把握にも役立ちますし、毎日の治療が楽しくなること間違いなしです。

 

何より、東洋医学の考え方ってとっても面白いので、皆さんにもっと知ってほしいなと思っています!

 

観察から始まった学問

基本的に、東洋医学は生命をあるがままに捉え、実際に起きたことから法則性をとらえていく学問です。

 

大自然の観察 → 法則性発見 → 幅広いことに同じ法則を当てはめる(医学、政治、天文学、地理学、疫学など)

 

という考え方をします。

 

そのような法則性をまとめたものが、今日の東洋医学の基礎となる陰陽論、五行論といわれる現代医学にはない概念なのです。

 

そうです。東洋医学は概念がベースなので、西洋医学的な考え方に慣れてしまっている私たちには、はじめはわかりにくかったり、“科学的根拠ないじゃん!”と納得できなかったりすることがあるかもしれません。

 

ですが、考えてみてほしいのです。法則性を見出した先人たちがまとめた、最古の医学書である黄帝内経が書かれたのは、なんと2000年以上前です。2000年前なんて、機械もないし、検査もできないし、体のしくみや、細胞レベルの分析なんて到底できない時代ですよね。

そんな中で、ひたすら緻密に観察をすることで理論を構築し、治療に実践していき、形にしていったのが東洋医学なのです。

 

すごくないですか?2000年の経験の集大成なんて。立派な学問として成立しますよね。

 

現代のように小さく小さくミクロの単位で診ていくことができない代わりに、個体そのものを広く全体として捉えて診る。

…この“整体観念”という生命の捉え方こそが、現代医学にはない、東洋医学が最も強み、長所とするところなのです。

 

そして、そこからさらに人と自然の関係、臓器同士の結びつき

心と身体との関連といったところまで、考えていく。

 

病気だけを問題にするのではなく、その人の背景(習慣、感情の傾向、食事、住んでいる土地、季節など)も含めて全体を診ていく。

 

東洋医学を勉強し始めて思うのは、なんてあったかい学問なんだろうということです。

勉強すればするほど、そのやさしさに胸が熱くなります。

そんなわけで、だいぶ遠回りしてしまいましたが、本日は東洋医学の根幹、『陰陽思想』についてお話ししたいと思います!

 

陰陽思想とは?

全てのものはの対立する二つの気からできているという思想のこと。

 

例えば興奮抑制エネルギー物質身体機能…などなど。

 

この相反する2つの力がバランスを取りつつ調和してすべてのものは成り立っています。

これを少し難しい言葉で、「動的平衡」といいます。

 

そして、陰陽の法則をすべて集約したのが、かの有名なこの図なのです!!

じゃーん!!

 

陰陽を表した図

 

陰と陽の相反する力が調和している様子を表す陰陽思想のマークです。

陰陽の法則は4つあって、

①対立と制約

相対するものがお互いを抑えつつ存在しています。

②互根互用

陰陽は相互依存関係にあります。対立していても、お互いがいないと存在できません。

③消長平衡

陰陽は絶えず変化しつつ、平衡を生み出しています。

陽が増えれば陰が減り、陰が増えれば陽が減る。

④相互転化

陰陽それぞれの量的な変化が質的な変化へ発展。

陰極まれば陽になり、陽極まれば陰になる。

 

 

はい!改めてこの図を見てください。

陰陽を表した図

 

上手くまとまっていますよね~ほんと考えた人、天才だと思います。

 

この陰陽論という哲学理論が、東洋医学の根本にはあります。

 

そして、疾病の発病はこの陰陽のバランスが崩れてしまった時に起こるのです。

 

よって、鍼灸治療の神髄は、

”陰陽バランスを整える”

この一言に尽きるのです。

 

そのバランスを見るために、小さく切った部位を見るのではなく、身体全体を見る必要があるのですね(*^-^*)!

 

以上、今日は大事な陰陽思想についてお話してみました。

 

皆さんも、身の回りの陰陽、ぜひ探してみてくださいね♪

 

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